数学の飛び級は、吉?凶?
パロアルト学区では、数学の成績がある程度に達していると、6年生の終わりと7年生の終わりに、先生から「飛び級テスト受けてみませんか?」と言われます。
一年早く数学が進んでいれば、学区で受けられる一番上のレベルの数学「AP Caluclus BC」を高校のジュニア(3年生)で取れるので、シニア(高校4年生)になったときに、空き時間を作ったり、他の教科が取れるようになるのです。
先生からは、「飛び級には、いい面もあり、悪い面もある」との説明があるのですが、「それならば頑張らせよう!」と夏休み中に猛特訓をさせるママもいました。
娘の友人は、祖父母に会いに行く飛行機の中でさえも教材を渡され、猛勉強させられたそうです。
この飛び級テストの合格率は、だいたい5%くらいと言われています。
猛勉強した友人は受かりました。
バレエで忙しい娘や他の仲のいいお友達は、受かりませんでした。
先生には、「このテストは、頭がいいかをテストするものではなくて、どれだけ学校外の施設で勉強して進んでいるかを見るものなの。進んでしまっていたら、もう一度同じ勉強をするのは可哀そうでしょう。」
と言われたそうです。
その後、中学では、飛び級した友達に、
「私は、あなたたちより頭がいいから。」
と言われ、娘を含め、屈辱的な扱いをされた子たちも多々いましたが、私は「まぁ、そういう思いも人生には必要!上には上がいるというのを知るのも必要!」と思い、娘には「それはすごい言われ方されたね~」と軽く流していました。
それから数年。そういう子も大人しくなっていきました。
だんだん、話す内容も変わってきました。
ついにソフモア(10年生)になると、数学を飛び級した生徒たちは、高校で最もAを取るのが難しいと言われる化学Chemistry Honorsと数学Analysis Honorsを同時に受ける生徒が多くなるのです。
飛び級した お友達は、
「お母さんに、「Chemistry HonorsとAnalysis Honors両方A取るのは無理で、どちらかBになっちゃうと思う。どちらをAにしてほしい?」って聞いたら、何が何でも両方A取れって言われたから仕方なく両方がんばったら、どちらも中途半端になって両方Bになっちゃった。お母さんのせいなんだよね。」
と言うようになりました。
もう、お友達を馬鹿にする発言もなくなりました。
もちろん、全てHonorsとAPを取りながら、ず~っと簡単にAを取り続ける子もいます。
でも、そうでない子も出てくるのです。
そして、高校を卒業した今。
大学合格者を見て、数学を飛び級した子が有利だったのかというと。。。
娘の知っている生徒の中で、現在、MITに入学する予定の子7人いますが、そのうちの2人が飛び級組、5人が飛び級なし、でした。
スタンフォードに入学する予定の子6人を知っていますが、全員、飛び級していません。
ハーバードに入学する予定の子1人だけ知っていますが、その子は飛び級どころか「AP Caluclus BC」を取ることもなく、その下のレベルの「AP Caluclus AB」を取りました。その子は、勉強はそれほどではなかったのですが、ある芸術系の習い事がとても得意だったので合格を手にしたようです。
あまり、飛び級は関係ないという結論になりました。
(あくまでも、娘の知っている生徒たちのみのデータからですが。)
ということで、特に無理をせず、他の活動も楽しみながら学校生活を送った方がいいような気がします😊
なお、上記の情報は、娘が中学の頃のお話を元にしていますので、合格率、生徒の選び方等、現在と違う可能性があります。
飛び級に興味のある方は、先生に現在の情報をお問い合わせください。
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