養子の子たちが巣立つ時期
娘が後輩の女子高校生と話をした後、
「後輩に大学受験のこと、いろいろ聞かれたの。
それで、大学の費用はどうやって払ったかって聞かれちゃった。」
と言いました。私が
「今の時代、ネットでサッと払うだけよ~!」
と笑いながら答えると、そういう意味ではないと。。。
聞いてきた後輩の女の子は兄弟、全員が養子です。
高校卒業までは親に甘えていられるけれど、その後の人生、つまり大学の費用について自分なりに考えなくてはいけない時期にきているらしいのです。
後輩に聞かれたとき、娘は、
「全額、親に払ってもらっているけれど、将来、働くようになったら少しずつ返そうと思っているよ。」
と答えたそうです。
(え~!そうなの!?😵)
そういえば、娘と同級生だった女の子(彼女も養子)は、高校卒業と同時にたくさんアルバイトをしだしました。
それも、週に15時間も!
通勤時間を考えると、いったいどれだけの時間を費やさなくてはいけないのでしょう。
アメリカの大学生活は日本よりも大変で勉強に追われるので、よく時間のやり繰りができているなぁと感心してしまいます。
でも、彼女、高校までの教育費は、娘の教育費の倍以上はかかっていました。
(娘の夏の活動は、通えるサンフランシスコバレエや、大学や企業が費用を出してくれるインターンや研修生だったので、通常の生徒より安価だったというのもありますが。)
そんな親御さんの経済状況を考えると、親御さんが公立大学に通う娘さんに週に15時間もの労働を強制するようには思えないのです。
彼女は自分の出自を知っていて、もし今の両親に育ててもらえなかったら、どのような生活をしていたかがわかるので、「私は小さいうちに白人夫婦の養子になれてラッキーだった」と言っていました。
そう考えると、これ以上、お世話になるのが心苦しいのかもしれません。
また、親御さんはかなりご高齢なこともあり、自分がいなくなった後を考えて、娘さんが自分だけで生きていかれるように、しっかりとした意識を持つように育ててきたのかもしれません。
この地区では、親が大学の費用を全額払うのは普通で、それも安価で規模の大きい公立大学よりも、高額で細やかにサポートしてもらえる私立大学が人気です。
そのような傾向を知っている娘の高校(公立!)のカレッジカウンセラーは、
「そんなに公立大学をいくつも受けない方がいいわよ。
絶対に、リベラルアーツカレッジのどれかにした方がサポートがいいんだから!
卒業生たちも、そう感じているのよ。」
と、学費の高~い私立大学をいくつも勧められました。
(東海岸のカレッジに行くことになった日には、生活の様子を見に行くにも、バレエのパフォーマンスを見に行くにも、飛行機やホテルと かなりな出費になるなぁ、でも、皆、してることなのでそんなものなのか?と漠然と考えていました。)
娘が高校の頃、授業中に クラスメートの男の子が先生に、
「僕だけ、こんなの当たっちゃうなんてフェアじゃないよー」
と叫んだとき、先生が
「諦めなさい。そもそも、人生はフェアなものじゃないのよ!」
と言ったそうです。
確かに、人生はフェアじゃない。。。
逞しく育っている娘の友人たちを見て、努力に見合った いい未来が待っていますようにと こっそり祈ったのでした。
。。。それにしても、娘は本当に学費を返すつもりなのでしょうか。
(後輩に気遣って言っただけの気がします😅 )
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コメント
娘さんは、高校の時から、経費(経費という名の給与?)支給のインターンをしていたなんて、やはり違いますね。PaidとUnpaidでは、必要とされる度合いが月とすっぽんほど違いますもんね。その養子の後輩さんは、同じ大学生活と言っても、文科系専攻だから少し余裕があるのではありませんか?
シリコンバレーで大学生を持つ親御さんからお聞きしたのですが、コンピュータ専攻だったら、新卒で基本給にもろもろもらえるものを合計したら、年1500万円にもなるそうで、(3年くらい前の話。あ、ご存じだったかな)、自宅から通勤して、賃貸とかの出費なしで、食費も会社のカフェで食べてゼロとしたら、卒業後二年で、大学にかけた費用(投資)が回収できますよ。なんでも、「3か月勤続おめでとうボーナス」とか、何かにつけて、ボーナスも出るらしい。
投稿: まり | 2021年6月 6日 (日) 00時34分
立て続けにすみません。
コンピュータ専攻新卒の給与(Starting Salary)ですが、もちろん、3年前より今なら、昨今の金余りのご時世で、さらに高掴みになりそうだし、以前から給与の男女格差で、男子学生は女子より最低2割増しくらいもらえているけれども、娘さんが卒業時にはそれが「かなり」(私も女性なので、完全にと言いたい)改善されて、さらに増し増しのサラリーが見込まれますね。卒業後一年余りで資金回収かも。
それで、思ったんですけど、娘さんから返済がなくても、厳密には違うけど、ある意味よい贈与(相続)方法になっていると思う。
投稿: まり | 2021年6月 6日 (日) 02時49分
まりさん、頭いい!!😆
確かに、相続方法の一種と思うと、返してもらわない方がいいですね。
目から鱗です!!
物事、大きく見ないといけないですね。
まりさん、すごい!
同級生の子、後輩の子、二人とも理系か文系かわからないです。
もしかしたら文系なのかもしれないですね🤔
大学卒業したら1~2年で回収?
そうですね。無事に卒業できて、無事にお仕事が見つかるようにと願ってます。
コンピュータ専攻の大学生の生活、かなり多忙なんです。。。努力が報われてほしいです💦
投稿: りり | 2021年6月 6日 (日) 18時49分
りりさん、こんにちわ。
アメリカでは高校を卒業した後に
働いてお金を貯めてから大学に行
く人が多いと聞いていたのですが
現実は違うのですね。
時代が変わったのでしょうか。
興味深いです。
投稿: MikuM | 2021年6月12日 (土) 13時38分
MikuMさん、こんにちは!
日本にいた頃、私もアメリカでは高校卒業と同時に働いて大学のための貯蓄をする人も多いと思っていましたが、シリコンバレーに住んでみると、皆、親が驚くほどの教育費をかけて、大学の費用も親が出す、という人ばかりでした。
記事に出ている養子の子達も、一人は公立大学に入り、もう一人も公立大学しか受けないことに決まったそうですが、二人とも親が費用を払ってくれるようです。
そう考えると、シリコンバレーの子供たちは恵まれていますよね。
投稿: りり | 2021年6月12日 (土) 17時52分