「先生とりんご」の常識
娘が学校から持ち帰った紙を眺めていたとき、ふと一枚の便箋が目に入りました。
私が、「何これ? りんご? 柿?」と聞くと、
娘は、
「これ、先生が渡してくれた便箋よ。
だから、りんご
に決まってるじゃない。」
「何で、りんごに決まってるの?」
「先生といえば、りんごだもの。」
「どうして?」
まるで、小さな子供のような質問の数々を娘にしてしまいました。![]()
日本で生まれ育った私は知らなかったのですが、先生とりんごの関係には歴史があるらしいのです。
それは、アメリカで育った子供たちには、ごく普通の、日本で言えば「お正月、子供」ときたら「お年玉」でしょ、というくらいの常識のよう。
16世紀、まだ教師の給与が少なかった頃のこと。
生徒の親たちは、その少ない お給料を補うため、そして日ごろの感謝の気持ちを表すために先生方に食料を渡すことが多かったそうです。
当時、生徒の親たちも生活に余裕がなかったので、たくさん採れるりんごは親たちが それほど負担を感じずに贈れるプレゼントとして、よく使われていました。
それも、一つではなく、バスケットにたくさん入れて先生に渡していたそうです。
そういえば、「大草原の小さな家」でも、ローラが見ている夢の中のシーンに りんごが出てきたことを思い出しました。
貧乏になったネリーが貧弱なりんごを先生に渡すのを眺めた後、お金持ちになったローラが大きなぴかぴかのきれいなりんごを得意顔で先生に渡すシーン。
そのシーンを見たときには、「お金持ちになったのに、どうしてりんご?
」と思いましたが。
現在は、教師の給与も上がり、食料を渡す習慣はなくなりましたが、そのりんごを渡す風習は残り、りんごを一つだけ渡して感謝の気持ちを表す生徒がいるそうです。
本物のりんごでなくても、りんごの柄のメモ帳や定規などを先生にプレゼントできるように、たくさんの先生プレゼント用グッズが売られています。
安い1ドル台のメモ帳から、30ドルの銀のネックレス、そして贈り主の名前が彫刻できる40ドルものクリスタルのりんご(!)まで。
娘の先生の机の上にも、りんごのクリップ入れがあります。
プレゼントだったのですね。
「先生といえば、りんご
」だったとは。
まだまだ知らない常識がいろいろありそうです。![]()



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