配役発表!と人間模様
シリコンバレーにある娘のバレエ学校で、くるみ割り人形公演の配役発表がありました!
それぞれの役は、通常、おおよその年齢が決まっているので、配役を聞くと「あぁ、もうそんなに大きくなったのね」「彼女のあの役は上手で可愛かった」などと感慨にふけってしまうのでした。
娘は、何故か今年も、とても運のいいことに例外的な配役をもらいました。
去年に引き続き「ロシアの踊り」を踊ります。
やった~!!
その他、「あし笛の踊り」の白い羊役にもキャスティング!
通常、娘のようなトゥシューズ歴の短い生徒に与えることのない役で、大抜擢。
たぶん、人数の関係で、白羽の矢が当たったのだと思いますが。
実は娘のバレエ学校では、この白い羊の役を与えられた翌年に主役のクララを配役されることが多いのです。
そのため、その年齢に近い子にとっては特別な意味を持つ役です。
(とはいえ、娘は他の白羊たちとは年が離れていて、クララの年齢もまだまだなので、来年にクララということはないでしょうけれど。)
ただし、娘のバレエ学校は毎年、6人ものクララが選ばれます。
6公演あるので、一度しかクララを演じることはできません。
普通のバレエ学校では、少数の上手な子が選ばれて、もっと高度な踊りをするのですが、娘のバレエ学校のクララの踊りは難易度が低いのです。
それは、少しでも多くの生徒にクララを楽しんでもらい、また「平凡な自分でも努力すればクララになれるかも」という期待を持ちながら練習に励んでほしいという学校の願いがあるのかもしれません。
競争社会に慣れているアジア系で、とても上手な娘さんを持つ先輩ママは、
「今年のクララ、半数以上は下手だったわよね~」
(彼女は5公演鑑賞したので、2人は上手だという評価)
などと少し不満げな発言をしますが。
でも、その役を手に入れるために、裏ではいろいろな人間模様があるのです。
小さい頃から、ずっとクララを夢見て毎日のようにバレエ学校に通っている女の子たちがいます。
同級生がクララになり、自分は選考から外れたときにも、本当に嬉しそうに友達を祝福し、クララの衣装を着た友人と一緒に何枚も写真を撮っていた優しい女の子。
やっとクララに配役されて、ものすごく嬉しそうに報告してくれた笑顔の女の子。
クララが上手に踊れなくて、不安そうな顔で他のクララの踊りを眺めている様子。
女の子のお母さんが、娘の友人に「娘にオーディションをどうやって成功させるか、教えてくれたんですってね。あなたのお陰でクララになれたのよ。ありがとう!」とお礼を言っている姿。
公演の後に、「娘は、どれほどクララを夢見ていたか。それを考えると、公演中、5回は涙が抑えられなくなったわ」というお母さん。
かなりジ~ンとくるような出来事があるのです。
確かに、他のバレエ学校のクララと比べると、踊りの難易度も、質も劣るかもしれない。でも、そんな温かい人間味あふれる配役もあるバレエ学校があってもいいかな、と思います。
とはいえ、本当の主役シュガープラムの精は、簡単にもらえる役ではないのですけどね。
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