ショートセールの家を見学
ときどき、不動産はショートセール(short sale)で売られます。
ショートセールの家は、借金の返済に困った人が債権者(銀行など)と交渉して、担保物権を売却して売り上げを債権者に渡すことになっている物件です。
だいたい、家を売った額では全額返済にならないのですが、債権者は損をしても強制競売するともっと損になるため、ときどきこの方法が取られます。
ただ、30日以内くらいに購入手続きが完了しなくてはいけないなどの条件があったりするので、購入する側は、その間に家の調査や手続きを完了しなくてはならず、ちょっと面倒な物件ということにもなります。
まして、ショートセールで出た物件なのに、買い手の調査が完了しても、結局、銀行の了承が得られずに、買い手が調査の料金を損することもあるらしいのです。
リスクがある分、お得な物件であることも多いのですが。
友人が、そんなショートセールの物件を見に行きたいけれど、急な話なので自分しか都合がつかない、一人では不安だからついてきて、というので一緒に行ってみました。
この辺りでは珍しい、築5年の家。
学区のいいところにある、2000sqftの二階建て。
さすがに、ちょっと珍しいくらい条件のいい家だそうです。
(私にとっては、高いけれど。
)
ただ、まだ売主が住んでいるとかで、時間も指定されているのです。
それは、一人では行きにくいですね。
いくら、不動さん屋さんがついてきてくれるとはいっても。
私も、ちょっとドキドキ。。。
「担保の家が取られて、住むところがない。」とテレビニュースで嘆いていた白人女性や、仕事がなくなってローンが払えず、家に火をつけて家族で心中したインド人男性。
そして、解雇された会社に銃を持って乱入し、乱射した中国人男性。
いろいろなお金にまつわる不幸話が頭をよぎって、心配にもなるのでした。![]()
どんな住人が住んでいるのか、社会を恨んで思いつめた住人が恨めしい顔で私たちを見つめたら。。。などと考えてしまいます。
さて、ショートセールの住所に着くと、立派な玄関ドアのついた二階建ての新しい家が建っていました。
築5年というと、まだきれいです。
不動産屋さんが家の呼び鈴を鳴らし、住人の方を呼び出してくれました。
なかなか出てこない。。。
ドキドキ。。。![]()
しばらくして家から出てきたのは、30前半くらいのヒスパニック女性でした。
そして、ニコニコ満面の笑みでやさしく迎えてくれたのでした。
「ごめんなさいね。すぐに出てこられなくて。赤ちゃんのご飯の時間だったから。
」
とても明るくて、家をショートセールに出すような状態に陥っているようにはとても見えません。
「自由に見てね♪」
といって、赤ちゃんをあやしていました。
家の中は、新しくてとてもきれい。
そして、家にある家具を見て、とてもびっくりしたのでした。
IKEAのような家具ではない、もっと重厚な高級家具がたくさん!
ダイニングテーブルも、コーヒーテーブルも、ベビーベッドも、オムツ替えの台も、赤ちゃんを授乳するロッキングチェアーも、み~んなすてき!
(高そう!)
ベッドは、王様が寝るようなベッド。
すばらしい。。。
それにしても、まだ生まれたての赤ちゃんがいるということは、少なくとも赤ちゃん関連用品を買い集めたのは一年以内ということ。
もう、お金の見通しが悪くなっているときにも、こんな買い物をしていたなんて。
ガレージやドライブウェイには、大きなベンツ2台にBMW2台。
「このベンツって、ベンツの中でも一番高いベンツよね。」
と、不動屋さん。
そうなの? ベンツはどれも同じに見えてしまう私。
私には縁のない世界ね。。。
住人の女性は、
「どう? この家の前の通りも静かで、とってもいいところよ♪」
と明るく語ってくれました。
最後に、「ばいば~い!
」
と赤ちゃんの手を持って、楽しそうに手を振ってくれました。
堅実な日本人としては、とても信じられない豪華な生活。
家のローンが払えなくても、いろいろなお買い物はできてしまう楽観的な生活。
家を指し押させされてしまうかもしれないという不幸を微塵も感じさせることのない家庭でした。
やっぱり、アメリカって広いのね。
お金を貸した人は、怒り心頭かもしれませんが。。。













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