ニューサム知事が、大学の入学選考で卒業生の子供を優遇するレガシー入学をカリフォルニアの私立大学で禁止する法案に署名しました。
この法案では、寄付者の子供に対しても入学優遇措置が禁止になるそうで、来年9月から適用されるそうです。
(寄付者は、大学の卒業生である場合も、そうでない場合もあります)
スタンフォードの在校生や卒業生の間では、わりと賛成意見が多いように感じます。
「裕福な子供たちは、例えば私立学校での教育、家庭教師、大学入学選考のエッセイを書くために雇う専門家、経歴を華やかにするための課外活動など、成長する上ですでに有利な条件を持っている。 そのような利点があっても入学できないのであれば、入学する資格はない。」
というような意見が多く見られます。
それは、大学入学した後の競争の激しさを知る人たちからすると、自分の子供も実力がなければ入らない方がいいと思うのでしょう。
そして、レガシーというだけでは(一般学生よりは合格確率は高くなるけれど)、簡単に合格するものでもないことを知っているので、それほど大きな打撃には感じないのかもしれません。
それよりも、寄付者の子供の優遇措置が禁止されることの方が気になる人が多いように感じました。
「スタンフォード大学の学生の多くは、寄付金で入学許可を得ている人からの恩恵を受けている。
つまり、その寄付金が私のファイナンシャルエイド(学費の補助)を支えてくれたのだ。」
「富裕層出身でない才能ある子供たちに全額のファイナンシャルエイドを与える代わりに、金持ちが自分の子供たちのために合格枠を買うことを支持したい。」
スタンフォードでは、約70%の学生たちがファイナンシャルエイドを得ています。
(親の収入によって、受け取る金額は違いますが)
確かに、寄付者の子供も優遇禁止となると、寄付金は減ってしまうかもしれません。
今でさえ、「思ったほどの金額は出なかった」と聞くファイナンシャルエイドの金額が減る家庭が増えると、そこまでの苦労をして子供を入学させてあげようと思う親は減るかもしれませんね。
自分がファイナンシャルエイドによって有意義な学生生活を送ってきた学生にとっては、今後の受験生たちのことを考えると複雑な気持ちになるのでしょう。
別の大学ではどうかというと。。。南カリフォルニアの某私立大学(特にお金持ちの子女が多い)の匿名掲示板では、もう少しレガシー禁止に対する反対意見が多いそうです。
そして、別の見方もされているようでした。
「州がこのような入学を阻止するために実際に何かできるとは考えにくい。」
「学校がしなければならないのは、法律を遵守していたことを示す年次報告書を毎年提出することだけらしい。子供が実力で入学したかのようにデータをごまかす方法を簡単に見つけることができるだろう。」
なるほど。。。
数年後には、内部告発が出たりするのでしょうか。
来年9月から、どうなっていくのでしょう。
寄付金で入学許可を得るのは不平等に見えるけれど、その不平等によって、富裕層出身でない才能ある子供が平等に学べるようになる、という現実がある以上、なかなか難しい問題ですね。
それに、他にももっと不平等を感じる学生もいるのではと思います。
ある知人は、一人で娯楽施設に行って1000ドル使って遊ぶ余裕がありますが、「子供には、1ドルでも多く使いたくない」と言って、お子さんは安いコミュニティーカレッジに入れていました。
親の収入が高いと、スタンフォードやアイビーリーグの大学では奨学金がもらえません。
お金持ちなのに親が子供の教育にはお金を使いたくない場合は、どんなに才能があって行きたい大学に受かってもいかれない。。。ということになってしまうのですよね。
なかなか難しい問題です。
それにしても、アメリアの学費は高過ぎますね💦
キャンパスの木には、この時期は大量のどんぐりができています🍂
茶色のどんぐり&緑のどんぐり
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